富久千代酒造有限会社 飯盛直喜

2月
06
2012

富久千代酒造有限会社飯盛直喜

ご氏名をお願いします

飯盛 直喜

現在のご所属などは?

富久千代酒造有限会社 取締役

代表銘柄

「鍋島」

思い出の醸造物 or 好きな醸造物 or 最近はまっている醸造物などを一品教えてください

日本酒 「鍋島」

その理由やその醸造物にまつわるエピソードをぜひ!

「鍋島」は、弊社の存続をかけて、地元の若手小売店経営者と平成10年4月に立ち上げた銘柄です。地元に愛され、誇れる酒、九州・佐賀を代表する地酒を目指して―。若手の小売店主たちと何度も、夜通し語り明かしてつむぎ合わせた思いとこだわりを込めました。

元々あった銘柄を徐々に縮小し、退路を断って「鍋島」一筋に。その道のりはたやすいものではありませんでした。激減する売上げ、なかなか浸透していかない「鍋島」ブランド。そんな苦境の中、大勢の方からの熱い声援に何度となく勇気を頂き、くじけそうな自分自身の心を立ちなおせる力になりました。今、一歩ずつではありますが、応援して頂いた皆様の思いを「鍋島」として育んでいます。
下記ホームページ参照

そんな折、昨年(2011年)のインターナショナル・ワイン・チャレンジにおいて栄えあるチャンピオン・SAKEを「鍋島 大吟醸」が受賞することができました。日頃「鍋島」を応援頂いている皆様のお力の賜物と感謝しつつ、あまりの反響の大きさに戸惑いもました。「今は酒造りに集中」と自分に言い聞かせながらも、多くの取材をいただいています。正直、酒造りの合間の対応で上手く受け答えができているか不安なところもあります。

この受賞は「鍋島」の原点回帰のきっかけでもありました。共に切磋琢磨してきた、佐賀県酒造組合青年部の「佐醸会(さじょうかい)」が発起人となって催していただいた祝賀会。会の仲間と語らう中で改めて佐賀の酒の力の頑張り、強さをかみしめていました。

佐醸会は私をたいへん刺激してくれました。当時、地元でしか商売をしていない私は雑談の中で出てくる東京や海外の市場の生きた情報は新たな発見ばかりで、耳をそばだてて聞いていました。飲み会の席では製造談議、日本酒の消費拡大のための企画・運営に携わるなど、何もかもが勉強になりました。

故郷の鹿島市でも有志による祝賀会を開いていただきました。あえて故郷(ふるさと)としたのは、東京に憧れていた私が地元に戻り、青年会議所活動を通して故郷の力に気づかされたからです。郷土愛、地方からの情報発信の重要性は「鍋島」を立ち上げ、育てていく中で大きな動機付けになりました。

私を育ててくれた方々が自分の事のように喜び、御祝いの席を用意してもらい改めて感謝申し上げます。この賞の注目度の高さとして二つの祝賀会には来賓として古川佐賀県知事、樋口鹿島市長、馬渡武雄税務署長、酒サムライの平出さん。鹿島の祝賀会には地元選出の今村衆議院会議員、大串衆議院議員他多くの来賓の方々にご出席頂きました。お忙しい中ご出席いただきありがとうございました。

チャンピオン受賞を意義あるものにするために、佐賀、鹿島の酒に関心が高まるこのチャンスを生かして次のステップへと踏み出すことにしました。それが「酒蔵ツーリズム」です。次のチャンピオン・SAKEが選ばれる前に素早く形にしようと「鹿島酒蔵ツーリズム協議会」を立ち上げました。鹿島地区は酒蔵だけでなく、有明海や里山の自然、農産物や水産物と魅力的なものがたくさんあります。地元有志・農業・漁業・多くの団体と協力し、酒蔵も含めた鹿島の魅力を全国に発信していこうというものです。新酒の仕込みシーズンの今はとにかくいい酒をつくるのに全力を挙げていますが、今後は私も協力して良い結果が出るようにと考えています。

写真

ロンドンで行われた、インターナショナル・ワイン・チャレンジの様子。
家族で参加していたので、皆様方には大変お世話になりました。ありがとうございました。

ご略歴

1962年9月27日生

佐賀県鹿島市浜町1244-1

昭和57年4月  明治大学 工学部 入学

昭和61年3月  明治大学 工学部 卒業

昭和61年4月  三谷産業㈱ 入社

昭和62年9月  一身上の都合で退社

昭和62年10月 富久千代酒造㈲ 入社

昭和63年10月~平成元年9月まで国税庁 醸造試験所に講習生・研修生として入所

平成18年10月 富久千代酒造(有)社長就任

ご趣味

テニス:年に一回ラケットを手にするくらい。

家族サービス:新しい手帳を買えばすぐに妻に家族の予定を聞いて一番に書き込んではいますが・・・。

ご紹介者・永山貴博様からのメッセージ

私は会津の東海林社長からバトンを受けました。よって、会津⇒長州ときたのでその続きで、薩長土肥の「肥前」鍋島藩から「鍋島」醸造元富久千代酒造の飯盛社長を推薦したいと思います。450石という小規模の蔵でありながら、2011年のインターナショナルワインチャレンジ(IWC)日本酒部門で世界一「チャンピオンサケ」を受賞されました。飯盛さんと私は、全国的に全く無名だった頃よく営業先で一緒になる事がありました。その後もたゆまぬ努力を続けてこられた結果が今回の「チャンピオンサケ」受賞につながっていると思います。

永山様へメッセージを!

永山さん本当に懐かしいです。当時、私は鍋島を立ち上げる準備をしているころです。あの頃は、お互いマイナーな県の小さな酒蔵の生き残りについての思いは同じでも、まだ道筋さえ見えずにもがき苦しんでいたころです。それから6・7年後、永山さんに久しぶりに東京のお酒の会で「貴」の銘柄での市場の反応を聞くために飛び入り?で参加されたのをよく覚えています。それからアッと言う間に雑誌に多く取り上げられた「貴」。永山さんの実直さと、ゴリさんと愛称で呼ばれるお人柄が、お酒と共に情報発信できたのだろうと思います。

ところで、日本酒としてはマイナーな佐賀の酒をアピールできるよう佐賀全体活動しています。それに恥じないよう私もその一つの蔵として酒造りを頑張りたいと思います。永山さんも応援して下さい。よろしくお願いします。

ご紹介いただきありがとうございました。

最後に今後の抱負や期待することを教えて下さい!

「鹿島酒蔵ツーリズム」の活性化。

リンク

 

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