醸造業界で活躍する方々の「自分のお気に入りの醸造物・それにまつわる思い出」「醸造にかける想い・抱負」等を綴っていただく『いい醸!』。発表いただいた方の紹介により次回のご担当者が決まるため、意外な繋がりも見えるカモ!
 あなたが発表する日も遠くありません。その際はぜひ思いの丈をぶつけてください。

 更新は毎週月曜日・お昼の12時です!


3月 03 2014

正酒屋 六根浄
熊谷太郎

ご氏名をお願いします

熊谷 太郎(くまがい たろう)

 

現在のご所属などは?

正酒屋 六根浄(せいしゅや ろっこんじょう) 代表

 

代表商品

純米酒 六根浄

 

思い出の醸造物or 好きな醸造物or最近はまっている醸造物などを一品

食べドレ(スミレコーポレーション製)

 

その理由やエピソードをぜひ!

当店が開店当初から取り扱っている植物性乳酸菌発酵食品です。冬場の酒造りはハードで食事のバランスにも気をつけなければいけませんが、これ一本あると腸内環境が整い、心強い味方となってくれています。鍋物にもみじおろし風な使い方をしてもとても美味しいです。

 

思い出の写真

趣味が酒に関する古書籍蒐集なのですが、川上善兵衛氏の葡萄全書全3冊が揃った時の喜びはとても大きかったことを覚えています。この本から伝わってくる川上氏が生涯をかけてぶどう改良に取り組んだ姿勢にはただただ圧倒されるのみです。

 

ご略歴

宮城県気仙沼市出身

1997年 東京農業大学短期大学部醸造学科卒

2008年 純米酒専門の小売店「正酒屋 六根浄」開業

2006年 一級酒造技能士 取得

2009年 清酒専門評価者 認定(第22号)

 

趣味

写真(私が表現したい味覚の世界を視覚で表現する方法が写真だと思っています。)

酒に関する古書籍の蒐集

 

ご紹介者・高井様からのメッセージ

熊谷さんとの出会いは、私にとって地動説から天動説へのコペルニクス的な発想の転換を与えてくれました。旨味から脱旨味、そして醇味理論への進化、日本酒新古典主義を超越した印象派への転換と、常に私の考えの及びもつかない進化を繰り返される熊谷さんに、周回遅れでもついていきたいと思っています。

 

高井様へメッセージを!

過分な紹介に恐縮です。完全なる蒸米が前提となる醇味理論を即座に理解し、実践した高井さんに畏怖に近い感情をもっております。次世代の日本酒、そういう表現が散見されて久しいですが、高井さんが真の次世代の日本酒を造り出す、そんな予感がしております。次世代の日本酒の味は迫真味が味の中心となるのでしょうか?高井さんの今後に活躍に期待しております。

 

告知などがございましたらお願いします

当店では純米酒専門の小売店として良質の純米酒のみを取り扱っております。中でも私が自ら手がけている「純米酒 六根浄」は純米酒の基準となる酒質を目指し、毎年、試行錯誤しながら造っております。現在、使用する酵母は、きょうかい6号酵母で、この優れた酵母を生み出した新政さん、そして、この酵母の優れた性質を守り続けている日本醸造協会さんに感謝しております。

 

最後に今後の抱負や期待することを教えて下さい!

私は酒造りにおいては黒子的存在でありたいと思っています。テクニックやテクノロジーに走ることなく、本来、お米の持つ素直な美味しさを引き出したい、そう心がけています。そうすることでお米を作る人にもっとスポットがあたればいいな、と思っています。

また、酒造業界が近代酒造技術史をもう一度振り返ることが必要なのではないか、と考えております。鹿又親、江田鎌治郎、野白金一、花岡正庸、中村政五郎、等々、生涯をかけて日本酒改良に取り組んだ人たちの業績をしっかり学ぶことで今後後世に残すべき技術が見えてくるのではないか、と思っております。