醸造業界で活躍する方々の「自分のお気に入りの醸造物・それにまつわる思い出」「醸造にかける想い・抱負」等を綴っていただく『いい醸!』。発表いただいた方の紹介により次回のご担当者が決まるため、意外な繋がりも見えるカモ!
 あなたが発表する日も遠くありません。その際はぜひ思いの丈をぶつけてください。

 更新は毎週月曜日・お昼の12時です!


9月 24 2019

信州銘醸株式会社
前田耕佑

 

ご氏名をお願いします

前田 耕佑(まえだ こうすけ)

 

ご所属

信州銘醸株式会社 製造部

 

思い出の醸造物 を教えてください

明峰喜久盛 辛口

 

その理由は

私が関わった醸造物なかで上記のお酒が一番印象に残っています。

25BY 仕込み番号:3 仕込みタンク:210(密閉タンク) 使用酵母:協会7号

理由としては、泡あり酵母なので、泡消し器を設置したにも関わらず、泡が溢れ、タンクを掃除するのが非常に面倒だったことを覚えています。処置方法としては、泡笠を設置し(密閉タンクのため、その処置が可能でした)、泡消し器を設置したのですが、それでも泡の勢いが収まらず、泡笠を超えて泡が溢れてきましたので、泡消し器を二台設置して、なんとか泡を抑えることができました。原因は酵母の急激な増加によるものと思われます。その年は、例年に比べ気温が高かったことを記憶しています。タンクを冷却用の水で、冷やしていたのですが、それでも間に合わなかったようです。

前年の造りが終わる直前に、前杜氏西沢勝氏が急逝し、右も左も、前も後ろもわからない状態で、25BYの造りに突入しまいました。

味には支障はなかった(酒がほとんど飲めない人間の自己申告なので、信頼度はかなり低いですが)と思います。それから造りを重ねるごとに、数多の失敗を重ねてきましたが、そのときが初めての失敗だったので、非常に印象に残っています。

 

ご略歴

1983年埼玉県に生まれる。地元の小学・中学・高校を卒業。縁もゆかりもない岐阜県で大学時代を過ごす。水面を漂う藻のごとく様々な会社を経験したあとで、現在の会社に流れ着く。

 

趣味

アルコール飲料が飲めないがゆえにか、アルコールでストレス解消することに人一倍憧れを持っているので、BS-TBSの「吉田類の酒場放浪記」を見て、体質と憧れの齟齬を解消することです。

 

ご紹介者・高橋様からのメッセージ

前田さんと知り合ったのは5、6年ほど前のことでしょうか。当時こちらで開催中だった酒造技能士養成講座がきっかけだったと記憶しております。当時の前田さんは、既に豊富な清酒製造経験をお持ちだったので、周りから非常に頼りにされていて、やんわりとしたリーダーシップを発揮しながらもムードメーカーとしてうまく立ち回っていたことを思い出します。

前田さんが醸す信州銘醸ブランドのお酒は、非常に品質が高く、毎年の各種鑑評会に自信を持って出品できるものばかりで、それらの品質を評価できる機会をいつも楽しみにしています。忙しい日々が続くと思いますが、体調にはくれぐれもご留意いただき、今後も高品質な清酒を造り続けてください。

機会がありましたら、フレッシュジュースで乾杯しましょう。

 

高橋様へメッセージを!

アルコールを受け付けない私を気遣ってくださり、フレッシジュースでの乾杯を提案して下さるなんて、身に余る光栄です。最初にお会いした時、高橋さんは20代前半(すいません、正確な存じませんので)、私は30歳でした。年下の高橋さんを、先生とお呼びする違和感は、会うたびに薄らいでいき、今ではひれ伏して教えを乞うまでになりました。特筆すべきは高橋さんの、利き酒能力で、私がなんとかごまかして仕上げた、大吟醸の醪経過を詳細にあてられた時には、どうしようもない敗北感でいっぱいになりました。各種鑑評会に出品する際には、高橋さんのご指導が指針となっています。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございます。今後もご迷惑かと思いますが、私の酒造りの指針として、常に前を歩いて頂けたらと思います。よろしくお願いします。

 

告知など

長野県酒メッセ

主催:長野県酒造組合/長野県酒造協同組合

時:2019年10月17日(木)

場所:ホテルメトロポリタン長野

開催時間:午後1時~午後7時半

 

今後の抱負や今後へ期待すること

こんな時代じゃあ手間暇掛けようが掛けなかろうが終いには一緒くた

きっと違いの分かる人は居ます そう信じて丁寧に拵えて居ましょう

                 (椎名林檎「人生は夢だらけ」より)

 

リンク

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